マラッカ海峡で海賊襲撃 |
- 16: 名前:HMS@某所投稿日:2005/03/16(Wed) 10:08
- それと、
>執行管轄権はないということです。
これはおかしい。
普遍的管轄権は、領域主権の及ばない公海上で行われる海賊行為に
対処するため、海賊行為を人類共通の敵として、すべての国家が司法
及び執行管轄権を有するものとして扱われるようになったことから始ま
っているとなっています。犯罪の重大性に鑑みて、司法及び執行管轄
権を普遍的に行使できるという権利が題目のはずですが?本来、海賊
が人類の共通の敵(hostis humani generis)であるならば、海域の如何
を問わず、国家が刑罰権を行使してこれを処罰する義務を課したとして
も何らおかしくはないと考えますが。
また、国家が国外で自国法を執行した例があり、1960年のイスラエル
によるアルゼンチン国内でのナチス犯罪人アイヒマンの誘拐、ニュージ
ーランド港湾におけるフランス工作員によるレインボー・ウオリアー号の
撃沈がそれに当たります。その目的が人道的干渉である場合には許容
されるとの説もあります。今回は普遍的管轄権の最たる目的の「海賊行
為の取り締まり」の筈です。これに当事者たる日本の執行管轄権が及ば
ないというのは当該国が海賊行為を幇助していると考えます。自国領海
内で有効に海賊行為を規制しない沿岸国の刑罰権の有効な行使の責任
を問うような形で、その領域管理責任が問われたことがあったのでしょう
か?
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