海王丸事故について
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06 ) HMS
[2005/02/24(Thu) 20:46]
チチローさん、こんにちは。

 大体上記の理解でよろしいかと存じます。十分な支援が得られ、かつ
環境が整っているのであれば接岸避泊も可能であると考えます。

>錨泊中に限界風速を超える恐れが生じた場合は
>どのようにするのでしょうか?

 その場合は主機関を即時待機状態とし、風速25m/s程度でまず振止錨
を投入します。その後、船体が受ける風圧力を概算する実験式
"Hughes Form"がありますので、振回角度が規定値を超えたら主機関を
発動して錨鎖に負荷がかからないようにします。

参考までに東京港外錨地の守錨基準ですが
最大風速   使用錨鎖   振止錨鎖  備考
10m/s      5節
10-15m/s    6節
15-20m/s    7節      1節
20-25m/s    8節      2節     機関用意、舵用意
25m/s以上   9節      3節     機関始動

となっています。

 帆船であれば、ヤードを回してポイント・ヤード(投錨した方向にヤードを
向ける)またはカウンター・ブレース(上記の状態でミズンまたはメインを
反対側に開く)にして風圧力を減じます。

>海上保安庁及び航海研修機関ではこの事故を契機としてどの
>ような教育をするべきなのでしょうか?

 個人的には腹案はありますが、先般も申し上げましたとおり、現時点で
結論を出すのは未だ時期尚早であると考えます。基本的に船舶の行動は
その船の乗組員の判断に委ねられるべきと考えます。

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管理者:jun
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