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特集 不審船事件

 不審船(工作船)とは?
その名の通り、不審な船です。これだけでは説明になっていないのでもう少し詳しく説明すると・・・
・日本近海、主に日本海側や東シナ海によく出現します。
・国籍は北朝鮮のものと思われます。
・主な目的は、情報収集、工作員の輸送、麻薬・覚せい剤の密輸、日本人の拉致などといわれています。
・漁船の船型をしていてよく日本の漁船に偽装しています。
・見た目は漁船でも、エンジンを2〜4基搭載しているので、30〜50ノットくらいのスピードが出ると言われています。
・情報収集や通信用のアンテナやレーダーがたくさん付いています。
・船体後部に小さな船や水中スクーターなどを搭載しています。
・対戦車ロケット砲や対空ロケット砲、対空機関砲、自動小銃、手榴弾などで武装をしている場合があります。
・・・以上のような不審船のケースが多いです。


 不審船関連密出入国事件の歴史
●弘昇丸事件 1957年 北海道
日本漁船を使用した密入国事件。工作員ら7名逮捕。

●新光丸事件 1957年
工作船「新光丸」を使用した密出国事件。海保が摘発。工作員1名逮捕。

●滝事件 1959年 石川県
密入国事件。工作員1名逮捕。

●浜坂事件 1960年
密入出国事件。在日朝鮮人ら2名逮捕。

●大寿丸事件 1962年
日本漁船を使用した密出入国事件。工作員1名逮捕。

●解放号事件 1962年 新潟県
工作船「解放号」を使用した密出入国事件。工作員3名逮捕。

●第一次能代事件 1963年 秋田県
工作員の遺体漂着。拳銃・乱数表・偽造免許証・米国紙幣を押収。

●第二次能代事件 1963年 秋田県
工作員の遺体漂着。拳銃・乱数表・米国紙幣を押収。

●酒田事件 1963年 山形県
密出入国事件。工作員1名逮捕。乱数表などを押収。

●1963年 山形沖
酒田市沖合で無灯火の不審船発見。逃走。

●菫グループ事件 1964年 新潟県
密入国事件。工作員1名逮捕。

●本庄浜事件 1964年 京都府
虚偽密入国事件。工作員1名を警視庁が逮捕。乱数表などを押収。

●岩崎・能代事件 1969年 青森県
密出入国事件。工作員、総連幹部ら逮捕。無線機、乱数表などを押収。

●1970年 兵庫沖
城崎郡沖で不審船を発見。巡視艇「あさぎり」に発砲し、逃走。

●1971年 青森沖
西津軽郡沖で海上自衛隊が不審船を発見。逃走。

●1971年 北海道沖
檜山郡沖で海上保安庁の航空機が不審船を発見。逃走。

●1971年 鹿児島沖
指宿郡沖で海上保安庁の航空機が不審船を発見。逃走。

●1972年 石川沖
鳳至郡沖で巡視艇が不審船を発見。逃走。

●温海事件 1973年 山形県
密入国事件。工作員2名逮捕。ゴムボートを押収。

●切浜事件 1974年 兵庫県
密出入国事件。工作員2名逮捕。

●1975年 石川沖
鳳至郡沖で海上保安庁航空機が不審船を発見。逃走。

●1977年 福岡沖
宗像郡沖で不審船を発見。逃走。

●1980年 京都沖
竹野郡沖で不審船を発見。逃走。
竹野郡沖で不審船を発見。逃走。
竹野郡沖で不審船を発見。逃走。

●1980年 長崎沖
対馬沖にて不審船を発見。逃走。
対馬沖にて不審船を発見。逃走。

●1980年 兵庫沖
城崎郡沖で不審船と小型船を発見。合流後逃走。

●磯の松島事件 1980年 兵庫県
密出国事件。2名逮捕。モールス符号メモ、パノラマ写真などを押収。

●1981年 石川沖
輪島市沖で不審船を発見

●男鹿脇本事件 1981年
密入国事件。秋田県警が工作員1名逮捕、2名はゴムボートで逃走。

●日向灘不審船事件 1985年
海上保安庁が不審船を2日間にわたって追跡するも逃走。

●1990年 福井県
三方郡の海岸に木造小型船が漂着。2遺体、乱数表、ゴムボートなどが見つかる。

●能登半島沖不審船事件 1999年
2隻の不審船を追跡し威嚇射撃を行う。海上自衛隊も行うも逃走。

●奄美大島沖不審船事件 2001年
銃撃戦の末不審船自沈。海上保安官3名負傷。後に北朝鮮の工作船と認定。

●日本海中部海域不審船事件 2002年
海上保安庁巡視船、海上自衛隊が視認するも、日本に接近せず。

これらは主に海岸線からの密出入国の際に逮捕された事件です。このほかにも後日工作員が逮捕された事件が多数あります。

 判明している工作員の浸透ポイント

※一部推測

 不審船(工作船)への対策
不審船対策としては、だいぶ昔に北朝鮮による工作活動が疑われてからは、警察庁情報機関によって北朝鮮の通信を傍受することにより、不審船の出港を推測して、目的地と思われる関係府県警に対してKB(コリアンボート)警報を出して海岸線の警戒を強化してました。海上保安庁でも漁船等からの情報を元に相当前から警戒していました。またアメリカ軍の偵察衛星により日本向け工作船の基地がある清津港を撮影し、工作船の出入港航を確認しています。日本が偵察衛星を打ち上げてからは、日本政府でも偵察衛星を使用した警戒をしていると思われます。ただしこういった情報が、海上保安庁、警察、海上自衛隊、アメリカ軍との間でどれだけ共有されているかは不明で、工作船の早期発見、迅速な対応のためには、徹底した情報の共有を図る必要があると思われます。

法整備の面では「領海等における外国船舶の航行に関する法律」を制定するなど工作船対策にも有効な法律の整備を図っています。

実際に工作船が日本近海に出現した場合には、海上保安庁では「ひだ」型巡視船1隻、「あそ」型巡視船1隻、「つるぎ」型巡視船2隻によって編成される時速30ノット以上を出せる高速機動船隊を編成して追跡・捕捉にあたります。



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